おはようございます。
 1989年末のバブルのピークに向かって駆け上がっている株価チャートを見ていると、不自然に山が崩れて穴が開いたようになっている部分があります。1987年10月19日のブラックマンデイです。
 ダウは1日で、率にしてなんと22.6%も下げたのです。翌20日に日経平均も3836円の下げ、率はアメリカほどではなく15%でしたが、ただただ呆然とするだけでした。朝のミーティングで、「この歴史的事件に遭遇した事を幸運と考え、後(のち)に生かせるように、しっかり眼に刻む1日にしよう」とスピーチした事を覚えています。しかし、覚えているのはそのスピーチだけで、あの日1日の事はまったく記憶にありません。翌日半分以上を戻し、その後も順調に上昇して行ったので、体に感じる痛みが意外に少なかったからかもしれません。
 ブラックマンデイの原因については、初動要因となった経済現象はいくつかありますが、大きな原因は、当時流行りはじめた金融工学を使った自動売買だったと思います。この、売りが売りを呼ぶ(逆もあり)自動売買システムはその後改良は加えられているようですが、今でも市場の波乱要因です。
 ブラックマンデーは金融工学と言うデジタル技術が起こした事件すが、平成バブルと言う極めてアナログ的な現象でカバーされ、記憶の実感からだんだん忘れ去られています。しかし、その瞬間に追証で、財産をゼロにした投資家がたくさん居たはずです。
 当時と今、何が変わっているでしょうか?
 本質はまったく変わっていません。コーポレートガバナンスで防げるものでもありません。逆に、リーマンショックの原因の、サブプライムローンを使った複雑な金融工学のように、その危険度は近年増しています。

 マーケットは何が起きるか分かりません。欲を出さず、余裕を持った投資が必要だと、ブラックマンデイは教えています。