おはようございます。
 お笑いコンビ・ピースの又吉直樹氏が芥川賞を受賞しました。筆者はまだ読んでいませんが、増刷しての105万部は、おそらく完売するでしょう。活字離れに悩んでいる出版業界に、大きな希望を与えるでしょうし、この本を読んで、人生が変わる人もいると思います。

 筆者が証券業界に入るきっかけも本でした。
 今から50年前、千葉県館山市にある県立安房高校に通っていた3年間、ちょうど通学路の途中に、水戸証券館山支店がありました。外から覗くと、白いワイシャツを腕まくりした大人たちが、忙しそうに動いていました。50年前の田舎の高校生にとって、証券マンはとてもかっこ良く見えました。黒岩重吾の囮(おとり)を読んでますます証券マンに憧れました。
 そんな素地の上で、大学1年の時、決定的に出会ったのが、清水一行の小説兜町(しま)でした。主人公に完全に入り込んでしまいました。
 個人情報に厳しい今では信じられないかもしれませんが、本の後ろに、著者の住所が書いてあったのです。主人公に会いたくて、清水先生の自宅に押しかけました。
 びっくりしたでしょうね。自分のファンで、サインくださいなら分かるとしても、小説(フィクション)の主人公に会わせろと変な子が訪ねて来たのですから。
 でも、大笑いしながらも、架空の人物だから合わせる事は出来ないよと、優しく諭してくれました。今から考えると本当に恥ずかしい事ですが、そんな変なところを奥様も気に入ってくれて、大学4年間、時々おじゃましてお世話になりました。就職先も先生の紹介で、立花証券という事になりました。
 以来40年、小説兜町の主人公程かっこよく生きていませんが、本の取り持つ縁を、又吉氏の受賞で思い出したので、いつものバブルものに代わって、今日は本の話を書いて見ました。

 東洋経済オンライン日曜日のマーケットコラムは、今週筆者の番ですが、3連休のため、明日の月曜休日の掲載になります。この後、原稿を入れる予定です。ぜひ見て下さい。

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