おはようございます。
 筆者は、毎水曜日の日本証券新聞に「兜町の御意見番 平野憲一の相場 表街道/裏街道」というすごいタイトルのコラムを持たせて頂いています。「兜町のご意見番」とは、恥ずかしい限りですが、10月11日のブログ、全学連と全証連で書いた様に、学生時代の証券研究を入れると、この道一筋50年になりますので、許して頂きたいと思います。
 さて、この道どっぷり50年のきっかけになったのは、忘れもしない50年前、市立高崎経済大学一年生の時でした。NHKの一般ニュースで、清水一行著「小説兜町(しま)」が売れていると報道されていたので、興味本位で読んで見たら、衝撃を受けました。元日興証券株式部長をモデルにした相場小説でしたが、その主人公にほれ込んでしまったのです。個人情報保護の今では信じられない事ですが、本に作者の住所が書いてありましたので、(若かったので行動力があったのでしょう)高崎から東京練馬の清水氏の自宅を訪ねて行きました。しかも、主人公に会わせてくれと談判に行ったのです。さすがに向こうも変な奴が来たと思ったでしょうが、「フィクションだから主人公は実在しないよ」と笑いながら対応してくれました。以来4年間、書生気取りで時々自宅におじゃましてお話を聞いたり、銀座の高級クラブに連れて行ってもらったりしました。就職も、相場の神様と言われていた石井久氏が創業した立花証券が面白いよと、紹介状を書いてくれました。その後も清水先生には、お客さんになってもらったり、娘の名づけ親をお願いしたり、公私ともにお世話になりました。5年前にお亡くなりになりましたが、奥様と遺影(大きなイラスト画)の前で、コーヒーを飲みながらしみじみ昔話をしました。作品の取材で、左右の裏社会や、アメリカマフィアとの関係もあって、リスクのある環境にあったと思いますが、筆者には、表社会の頼りになる兄貴でした。先生も、第三者に筆者を紹介する時「俺の舎弟だ」と言っていました。先生との交遊は貴重な人生経験でした。