おはようございます。
 今回の雇用統計の論評を見ると、メディアによって全く違うことに驚かされます。また、同じメディアでも、記事を書く記者によってニュアンスがまったく違っています。例えば「内容は力強さを欠き米景気の不透明感が強まっている」と表現したある新聞は、別の面も伝えています。それは、失業率の4.9%への低下は、米金融当局が「完全雇用」と見なす水準である事。さらに労働参加率が62.7%と、前月の62.6%から上昇している事。また、賃金の伸び率が、市場予想を上回って来た事等は、イエレン議長の思惑通りで、米景気の前進を物語るものとしています。 
それほど今回の数字は微妙だったわけで、マーケットがどちらの意見を採用したか分かりませんが、とにかく下げてリスクオフを選択しました。
 リスクオフとよく言われますが、リスクから逃げる選択をした資金のまったく安全なシェルターは有りません。ドラえもんの腹袋に入れて、必要な時に取り出すなどいうわけにはいきません。アメリカの金融政策は、引き締めではないと、イエレン議長が言っている様に、QEで世の中に出たお金を引き揚げるわけではありません。ECBや日銀は、デフレ脱却という結果が出るまで流動性を高めますから、世界中のカネあまり状態はますます加速します。現実にお金はどこかに置いておかなければなりません。産油国の所得が減っていますが、その分非産油国に移動しています(所得移転)。その移動した所得が、移動先で噴出するところへおカネは集まって行きます。噴出する先、それは企業です。大きく見れば株式市場です。ロングオンリーの投資家が多い(特に個人投資家は)ので、株価が下がる事は好ましい事ではありませんが、下がれば下がるほど、株式投資のチャンスが大きくなっていると思います。市場がどちらを向いているかを、ここで改めて考えるところだと思います。