おはようございます。
 今まで在職していた立花証券の研修で、英独仏のヨーロッパ主要国や東欧、南欧、ソ連(当時)を訪問する機会はありましたが、すべて移動は飛行機で、自分の足で国境を越えたのは今回が初めてでした。しかも、ベトナムとカンボジアの国境には幅600メートルほどの非武装地帯があります。今は両国の関係は良好なので、非武装地帯と言っても形骸化していますが、殺伐とした感じには少し緊張しました。面白い事にここを徒歩で越える為の必需品がカッパです。特に今は雨季なので、ここでスコールにあうと雨宿りするところがありませんので、カッパを着て黙々と歩くという事になります。
 両国の入国・出国の窓口は2か所しかなく、しかも片方には役人がいません。1つの窓口でしかも仕事がゆっくりですから行列が出来ます。最近は経済回廊として注目されていますから観光客もそれなりに多いので大変です。そこで訳の分からない地元の人が群がって来てチップを要求します。チップと一緒にパスポートを渡すとどんない長い行列でも最優先でチェックを受けて、使われていないもう一つの窓口からスルーです。軍服を着た窓口の役人とこのやくざみたいな男の関係は何だろうとか、こんな事がいつまで続くのだろうかとか、考えてしまいました。筆者はベトナム航空とJALが共同運航している直行便でホーチミンへ行きましたが、9月からカンボジア(プノンペン)直行便も出来るそうです。6時間ほどで行けますから人気が出ると思います。
 さて、非武装地帯を超えてカンボジアに入国するとすぐにあるのがカジノゾーンです。ホテルが何軒か建っていてちょっとケバケバしい感じですが、お客は主にベトナム人だそうです。どんな組織があるのかよく分かりません。
 カジノゾーンを超えると、最初のSEZ(経済特別区)、マンハッタンSEZです。ここは日系企業は入っていません。カンボジアにもたくさんの日本企業が進出していて、プノンペンに商工会議所まであります。プノンペンの日本商工会議所から見ると訳の分からない国境近くのSEZなど危険で選択の範囲外だったと思われます。日本精密がこのマンハッタンSEZから数十キロ近づいた(と言ってもまだプノンペンからまだ100キロの)ドラゴンキングSEZに入植する時も、「頑張ってください」とは言われたそうですが、あまり期待されていなかったようです。ところが今は、安定した労働力を確保できるSEZとして商工会議所内でも注目を浴びています。日本精密も重要な商工会議所のメンバーで、これからこのドラゴンキングSEZ(経済特別区)がカンボジアにおける日系企業の大生産基地に育つと思われます。その中心が日本精密です。
 因みに現在の労働者の最低賃金は、カンボジアが140ドル、ベトナムが160ドルと言ったところです。諸手当を含めるともう少し上になりますが、中国のように極端な数字(例えば1万元)を出さないと人が集まらないという事はありません。